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大阪で働く法務パーソンのはなし

行動規範研修

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現在、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と行動規範に関する研修を行っています。

私自身は、経営者がどんな信念で会社を動かそうとしているのか、社会に価値を提供しようとしているのかは、勤務先を選ぶ重要ポイントですが、ほかの社員たちはどのような思いでいるのか、興味半分、不安半分の中でのスタートです。

MVVは重要

会社が「何をするか」を選択する大前提として、企業理念が必要です。それをMVVという形で表現したのはコトラー

何のために会社は存在するのか(ミッション)、どんな会社でありたいのか(ビジョン)、どんな価値観を重要視するのか(バリュー)が、社員に共有されていなければ、そもそも組織として成り立たず、社会が認める価値を提供することもできないはずです。

最近は、企業イメージ戦略として企業理念を前面に押しだす会社が増えているように感じていますが、社員のロイヤリティを高める上でも非常によいことだと思います。

企業理念を実現するための行動規範

優れた企業理念(ビジョン)は、カラーでイメージできるほどの具体性があることだと、以前に習ったことがあります。なるほど確かに、そのようなビジョンであれば、みんなが同じ未来像を描けるでしょう。ただ、その画をどのように描くのかまで共有しなければ、子どものサッカーのように、チームを無視してみんなでひとつのボールを追いかけたり、となりの画をコピーして満足することにもなりかねません。

そこで、どんな行動をとればビジョンが実現されるのかを示す必要があり、それが行動規範というわけです。行動規範は、企業理念、MVVを実現するための下支えであり、ここをしっかり共有し、社員全員に腹落ちしてもらうことが欠かせません。

規範を自分の仕事に紐づける

さて、では、どんな研修をやっているかというと、いくつかある行動規範の中から、すでに見合う行動ができていると思う規範を選び、その具体的な行動事例を振り返ったり、これからできそうだなと思う規範を選んで、どんな行動がとれそうか考えたりして、それをグループディスカッションで共有するというものです。

行動規範は最近刷新され、ほとんどの社員にとって、行動規範は上から降ってきたもので愛着もないと思われるので、この企画が想定したように進むのかとても不安でした。しかし、蓋を開けてみると、みな積極的に取り組んで、好意的に感じてくれて安心しました。行動規範は、私たちにとっての「あたりまえ」を定めたものなので、言葉としては初見でも、スピリット自体はすでに永く根付いており、自分の行動がこれに沿ったものであることを確認してもらえたようでした。

これからの浸透のために

今回、職位や職種は基本的に問わないこととしたので、営業マンもいれば一般職も管理職もいるというミックス具合ですが、これまでのところはうまく進んでおり、やはり教育研修の機会は平等にあるべきだなと確信しています。また、普段の業務では接することのない社員と直接会って話をする機会を創出できたことは、社員にとっても非常に楽しく刺激的に感じてもらえたようで、とてもよかったです。これからもこういう機会を創出できたらと思いました。

特に、MVVや行動規範は、組織風土を作るものなので、できれば定期的に振り返ったり考えたりする機会を作れればと新たな課題を見つけられました。

願わくば、オムロンさんのTOGAのような取り組みに発展していけばと夢見ています。

www.omron.co.jp