新規事業が育つのに備えて、法務のキャリア採用を実施しようと人事部門から提案があり、ビズリーチさんで候補者検索をしました。私も年齢を重ねました。。
ダイレクトリクルーティングの「ビズリーチ」
今回の新規事業は、当局対応を含む、ある専門的な業法が絡むもので、私には経験がからきしなく、会社的にも十分な知見がないことから、外部から来てもらおうという話になりました。私は、キャリア採用するよりも「法務とはなんぞや」という価値観形成から一緒に考え、育てていきたいタイプなのですが、本件に関してはやむを得ません。
こういうとき、少し前なら人材紹介会社さんにお願いして紹介いただく以外に方法がなかったのですが、今は「ビズリーチ」という企業が直接候補者を検索できるサービスがあります。この数年で一気に普及しましたね。
もちろん、登録しているのは求職者のごく一部のはずですが、ご紹介をただひたすら待つだけより、自分で検索できるというのは大きな魅力です（人事部門的にも、紹介料が抑えられてよいのでしょう。）。
掬い方が難しい
今回は、一般企業法務ではなく、特定の業法に明るい、特定の経験を有する人材を求めているのですが、候補者の抽出に難儀しています。
ビズリーチでは、過去の経験職務・業種や希望職種、希望勤務地、年齢など様々な切り口で抽出することができるのですが、「●●法に明るい法務人材候補」という掬い方は思いつきませんでした。。「××業界の経験を有する法務志望者」という抽出は可能なのですが、そんなぴったりの人がそう多くいるはずもなく…見つけた！と思ったら、コーポレートの経験だけだったり。。今回は、法務の素養ではなく、業法の知識と経験求めているので、法務以外の経験から拾ってみたりもしました。登録者も法務からスカウトされるとは思っていないでしょうねぇ。。しかし、こんな風に一見畑違いに見えても人材を発掘できるのがビズリーチの強みではないかと思います。
こんな経歴書はイヤだ
今回は100名近い登録者の情報を拝見したのですが、お決まりの入力項目でも結構パーソナリティが出るものだなと感心しました。採用担当者としては、メッセージを送りたい方も、そう思えない方もあったので、もし、転職をお考えになる場合には参考にしていただけるかもしれません。
まず、【こんな経歴書はイヤだ】編。
- 「具体的な条件を示さないメッセージはお断り」などと、やや高圧的なメッセージが記載されている
- 直近の会社の経験しか書いていない、数行で終わり、など自己開示が少なすぎる
- 長期のブランク？についての説明がない
アピールしたい職歴にそぐわない経歴もあるかもしれませんが、数年にわたる空白があると「人に言えないことがあったのか？」と変に勘ぐってしまうので、簡単でいいから何か書いてあると安心します（放浪してたとかでも全然アリです！）。
転職はかなり大事なイベントだから慎重に考えたいのに、いざ登録してみると紹介会社から矢のように連絡が飛んできてげっそりしちゃう。だから、「とりあえず」の連絡は控えてほしいという気持ちも痛いほどわかるのですが、こちらもお会いしたことのない方にお声をかけるので、せめてオープンな姿勢（ポーズ）を見せていただきとうございます。。
候補者選定はロングリスト→ショートリスト
次に、【好印象を持ってしまう】編。
- 職務経歴が簡潔だが具体的（特に要約部分！）
- フリースペースに自己PRがある（デフォルトの項目では拾えない強みが書かれている）
大変恐れ多いことですが、採用にあたっては、たくさんの登録者からロングリストをつくり、ショートリストをつくっていきます。ロングリストをつくる段階では、具に履歴書や経歴書を見ることができず、職務要約（ビズリーチの場合は「コアスキル」も）が中心になり、どんな会社でどんな経験をされてきたのかがぱっとわかると、ロングリストに入る確率が高くなります。法務の場合、ここでは契約書チェックとか相談・簡単な紛争への対応は「法務」で括って差し支えなく、どんな業種で経験してきたのか、M&A（DDやクロージング関与経験）や訴訟対応、当局（公取や特捜事件ならポイント高そう！）対応の経験などをアピールすると良いのではと思います。
お若い方で高度な法務業務の経験を欠くなら、数をこなしたとか、年齢の割に幅広に経験したとか、営業経験もあって現場感覚が備わっているとか、「同じくらいのキャリアの方にはないであろう強み」をアピールしてくれるとうれしいです。
一方、管理職採用の場合は、組織強化や人材育成といったミッションも考えられるので、予算作成や予実管理、人員計画作成、法務人材の採用・育成経験などがあればアピールポイントになりそうです。
そして、ロングリストからショートリストにするときには、詳細に書類を見ていくので、要約を裏付けるように記載されていると、かなり好感度が高いです。
…なるほど。私もやってみようかな。笑
