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大阪で働く法務パーソンのはなし

繁忙期に在宅勤務

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先週の水曜日から、大阪府では緊急事態宣言が発令されています。
これにより、私の働き方も、「4月から週に1-2回在宅勤務」といっていたものが、始めた途端に「原則在宅勤務」へと大きく変わりました。

意外と忙しい

法務という仕事は、なぜか夏は落ち着いていて、年末から今ぐらいまで(3月末決算の会社だと6月末まで?)が忙しく、我が社は3〜4月の今がピークです。

在宅勤務導入が決まった先月、「在宅勤務だと静かなところで集中して仕事できるし、手をつけられていなかったこともできるなぁ〜♪」と期待を膨らませたのですが、蓋を開けてみると目先の業務をこなすので精一杯。毎年、こんなに忙しかっただろうか…

「在宅だとダラダラ仕事をしてしまうから、所定時間外での労働は一切認めない」というのが会社の指針で、メンバーたちはかなりのプレッシャーの中で毎日仕事をしているのではないかと心配しています。

気づかぬうちにフラストレーションが溜まっている

これまで、契約書チェックや資料の読み込みなどは、紙ベースでするものと刷り込まれてきたので、突然ペーパーレスになって効率がガタ落ちしています(ブルーライトも気になる…)。しかも、世の中一斉にテレワークになったせいか、wifiの通信速度がすこぶる悪い。社内のサーバにアクセスしたり、保存したりするのに数分かかることも珍しくありません。さらに、この状況に会社はどんな対処をしているのか?が全然見えなくて、気づかぬうちに不満と不安が募っていきます。

ずっと家にいて体を動かすこともないから、はけ口が「口」しかなくて、家族から「すごくフラストレーション溜まってるよ。カリカリしないの。」と言われる始末。。私はまだ家族と一緒に住んでいるからいいけれど、ひとり暮らしの人たちは、かなり参っているのではないでしょうか。

若い子たちは速やかに適応

この季節が忙しい理由のひとつは、新入社員研修があるからなのですが、今年の新入社員たちは、入社式を除いてほぼ在宅勤務となっています。私たちが行うコンプライアンス研修も、オンラインで実施しました。

急遽の予定変更で、きちんと双方向コミュニケーションがとれるか不安でしたが、若い人は適応力が高くて、あてたらきちんと回答してくれるし、「ここまで大丈夫ですか?」と問いかけたら、みんな拍手とかグッドのスタンプで反応を示してくれました。いやいや素晴らしい。人事も、それなりに形になったと安堵してくれたようでした。

今週は3日出社予定

先週は、緊急事態宣言が出る前に1日出社しただけだったのですが、今週は諸般の事情により3日ほど出勤する予定です。自分の仕事もあるけれど、「総務が手薄になるから来てほしい」ということです。
「私、法務だし」などと縦割り意識を持っているわけではないので、本当に必要ならもちろん異存はないのですが、「総務が手薄」って、総務の仕事を見直してみないのかしら…正直、代表電話なんて時間を短縮するなり、いっそ留守電にするなりしてもいいのでは?と思ったりするし、郵便等の受領もまだまだ工夫の余地があると思うのですが。
業務の見直しをせずに不安を抱えたまま出社させてもいいのだろうか。

安全配慮義務は果たされているのか

先日、顧問弁護士と、今の状況で出社を命じた結果、出社したことにより感染が発生した場合には、企業の安全配慮義務ってどうなるのだろう?と話をしました。
もちろん、企業運営の維持のためにやむなく出社せざるを得ない従業員もいますが、その人たちのためにも在社人数は減らしたほうがいいし、そういうことをしていないと安全配慮義務を果たしていないとされる可能性もあるかも、という感じでした。

企業ができる対応は各社各様で唯一解はないけれども、自社でできる範囲のことはやっておくべきなんだと思います。「危機管理」という言葉を周知させたといわれる故佐々淳行氏は、次のように述べていましたから。

 

危機管理の鉄則は、「大きく構えて小さくおさめる」ことであり、空振りはしてもよいが見逃し三振は許されないのです。

 さぁ、今日も家でメンバーのしてくれた作業を確認しよう。