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大阪で働く法務パーソンのはなし

イラストレータ(イラストが描ける人)がいると心強い

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今日は、「チームに絵が得意な人がいてとても助かっている」というお話です。

絵が得意でなくても描けるけれど…

私もイラストを描きますが、ご覧のとおりうまくありません。
ビジュアルプラクティショナーとして活躍する方の多くは、「絵を描くのが得意(かつ仕事にしている)」を入り口にされていますが、私は絵を評価されたことはないです。

私が描くことを始めたのは、自分の頭の中や、他人の頭の中を見える化して、対話の橋を渡しやすくしたい、同じページに立ち、同じ景色をみるところから創造的な対話を始めたいという思いからでした。
「描くのは得意じゃないけど、その話には共感できる。やってみたい」という方がいらっしゃったら、こちらの書籍をお勧めします。絵が得意でなくても、同じページに立てる絵を描くコツがつかめます(練習は必要)。 

私のような下手な絵でも、「シンプルで頭に入りやすい」などと好意的に捉えてくれる方がいて、とてもうれしいのですが、絵が得意な人が描いてくれる絵にはパワーがあります。

チームに現れた「絵が得意な人」が社員の共感を呼ぶ

今の私のチームには、絵がとても得意な人がいます。本当に絵が得意な人は、デッサン力が確かなので、漫画調でも写実調でも上手い(私が評価するのはおこがましいことですが)。

この力は、法務の仕事でも発揮できる場面が結構あって、中でも助かるのがコンプライアンス教育です。
自分も含めて、会社から発信される(説教くさい)情報など読む気が起きません。文字だけならなおのことです。この問題を解消するために、以下の素材を利用するなどして関心を引こうとするのですが、汎用性が高い分、自社にそのままフィットするとは限りません。

www.htc-inc.co.jp

一方、イラストを描けるメンバーがいると、自社で起こりそうなコンプライアンス違反をビジュアルで表現でき、社員の共感を呼びやすくてとてもよいのです。
人間は単純なもので、ユニフォームが自社のものだったりすると敏感に反応し、親近感も湧きます。

働き方が変わったおかげ

絵が得意なメンバーが来てくれたことが最大の幸運ではありますが、そのメンバーが描いたイラストを自社のコンプライアンス教材にできるのは、次の2つの幸運もあったと思っています。

  • Procreateなど、手描きイラストが簡単にデジタル化できる
  • 働き方が変わり、堂々と「iPadでイラストを描く」ことができる

ひとつは、Procreateに代表されるように、お絵描きアプリが充実していることです。以前なら、こんなに簡単に自作の絵をデジタル化することはできなかったはずです。誰でもイラストレータになる時代がやってきました。

もうひとつは、法務に所属していながら自席でBYODのiPadで絵を描けば、冷たい視線を浴びる可能性がありますが、在宅勤務ができるようになったことです。おそらく、絵を描くのが得意な人の家にはお手本もたくさんあるでしょうから、むしろ効率的といえるはずです。

イラストレータがいると心強い

進んだ企業では、対外コミュニケーションのために、社内デザイナーがいらっしゃる企業もあると聞きますが*1、インナーコミュニケーションでもイラストを描ける人がいると心強いです。「つかみ」に良いのはもちろんですが、話をするにつれイラストの観察が進み、理解も促されます。

勤務先は比較的古い体質で字がびっしりの資料も多いのですが、もっと「仕事で絵を描く」ことが好意的に受け入れられたらいいのにと思っています。そのために、辺境(=法務)で取組みを継続しているところです。

*1:特にオウンドメディアを持っている企業は、アイキャッチやサムネイルも重要なので。