Legal X Design

大阪で働く法務パーソンのはなし

契約書のグローバルスタンダード?

f:id:itotanu:20190714123234j:plain

我が社は、いくつかの国に拠点を有しています。

事業領域はどこもほぼ同じですが、ビジネスモデルは同一ではなく、国によっては販売代理店のみというところもあります。

そして、それらの進出国には公用語が英語でないところが多いのを言い訳に法務マターは現地にお任せ状態。たまに相談がくると、「なぜそれをHQに相談するの?」という雰囲気になることもあるほどです。本音としては、もう少し密にコミュニケーションをとりたいところですが…

理想の姿は「法務専用レポートラインを持つ」だけど

グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針でも、第2線が機能を発揮するには、事業軸のみならず、機能軸でもレポートラインを整備することが必要であるなどとうたわれています。

できることならそうしたいと、法務部門の人なら誰しも思っているはずですが、顔も名前も知らない現地の従業員をレポートラインに入れるのは至難の業。そもそも、親会社も子会社も、自分たち以外のレポートラインを持つことなど、経営トップが許さないのでは?と思います。笑

「レポートライン」は難しくても、法務担当者と四半期に一度くらいは会合できたらいいとは考えるのですが。

海外グループ会社の契約書チェックへの関与

先日、海外子会社から契約書チェック依頼がありました。

「現地法関連はローカルロイヤーが見るから、親会社の事業戦略などの目線でチェックしてほしい」という趣旨での依頼でした。

姿勢としては素晴らしいと思うのですが、正直なところ、我が社の法務では「戦略的な観点」を事業戦略部門と共有しているわけではないので、相談する相手を間違えているのでは?と子会社管理部門に回した次第。ちょっと心苦しかったですけれども。

グループ共通のスタンダードを持つべきか?

今のところ、グループ会社から、契約書について何かルールがあるか?と聞かれた場合、「適用法令に適合していることと、履行可能な条件であること(守れない絵空事を書かないこと)」という2点しか回答していないのですが、グループ共通で整備すべき条項というのはあるのでしょうか。

ヨーロッパの企業(日本法人を含む)だと、グローバルコンパクトを意識したような条項、たとえば児童労働をさせないことや腐敗防止を誓約させるようなものがその企業のスタンダードとして契約書に盛り込まれていることもありますが、日本企業だと契約書に落とし込んでいる会社さんは、まだほとんどないといっていいと思います。

理想論をいえば、企業集団には共通のビジョンや価値観があるはずなので、それを契約書にも反映し、共感とはいわなくても、同意してくれるパートナーとだけ仕事をするほうがよいのでしょうが…

日本のグローバル企業では、海外子会社の契約書ひな型を日本本社でチェックしているという話も聞きますが、一体どういう判断基準でなさっているのか、ぜひ伺いたいものです。