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大阪で働く法務パーソンのはなし

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年のブックレビュー

今年がまもなく終わります。 書籍は、法務にとって重要な武器です。だから、いろんな書籍を読んで勉強しようと思うのですが、今年も言い訳を作って思うほど読めませんでした。それでも、僅かな中から読んでよかったと思う書籍をご紹介します。 ちなみに、文…

2020年に施行される主な法令

我が社は、明日が年内最終営業日です。 「最終営業日は掃除をして早帰り」という会社さんも多いと聞きますが、我が社は全体で終礼をしたり、総務が頑張って掃除をしてくれたりする以外は、通常どおりです。 とはいえ、年末ですので、私たちのチームは、使わ…

LEGAL LIBRARYがリリース

今月、LEGAL LIBRARYの正式版がリリースされました。 来年1月31日まではFREE TRIALということで、早速トライ。

経営者が法務機能を使いこなすための7つの行動指針

遅まきながら、経済産業省が公表した「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会報告書〜令和時代に必要な法務機能・法務人材とは〜」の経営者層に向けた周知用資料「経営者が法務機能を使いこなすための7つの行動指針」(「本指針」)を読み…

反社会的勢力の定義

先週のことですが、野党議員の反社会的勢力の定義に関する質問に対し、「統一的に定義できない」と政府が答弁したことで、「じゃあ、反社会的勢力って何?」ということが話題となりました。

新規取引先調査

トラブルが生じたとき、時系列を整理するのは法務の「きほんのき」。取引先とのトラブルがあったときには、どういう経緯で取引を開始したかを調べることがありますが、新しい取引先と取引を開始するとき、どのようなルールを敷いていらっしゃるでしょうか?

Cybozu Days 2019大阪に行ってきたーグループウェアは導入しただけでは便利にならない

先週末、グランフロントで開催されたサイボウズ社のイベントCybozu Days 2019に行ってきました。 cybozuconf.com この春kintoneを導入し、案件管理に一定の便利さは感じているものの、バク推しするほどのベネフィットはまだ実感できていません。「使いこなす…

法務部門に対する意識調査を実施してみた

先日、念願かなって、法務部門に対する意識調査を行うことができました。 N数として不十分ですし、質問は極めて限られたものでしたが、最初の一歩を踏み出せたことに大変満足しています。

記録の残し方

みなさん、契約書チェックや法律相談、M&Aなどのプロジェクトの記録(リサーチ内容含む)をどう残されているでしょうか。

「業として」問題

法律を読んでいると、「業として」という表現がよく出てきます。 一定の行為を「業として」行うのであれば、一定の資格が必要とか、一定の事項を遵守しなければならない、とかいう感じです。 「業として」の解釈は法律を問わず同じ(一義的)だと思うのです…

良い弁護士の見つけ方、付き合い方

このたび、我が社でお付き合いしている気鋭の弁護士さんを、他社にご紹介することになりました。 「弁護士の見つけ方、付き合い方」は、定期的に法務パーソンの間で話題になるテーマです。

地方の従業員から相談がこない理由を考える

最近、所用で国内出張が続いており、地方で働く当社従業員と話す機会を得ています。 彼らの多くは営業マンで、普段、法務の存在なんて気にかけることもない方々。 自己紹介をすると、「うちに法務なんてあるんだ」「法務って、そんなことやってるんだ」とい…

公用文の書き方が変わる?

現在、文化審議会国語分科会では、「公用文作成の要領」の見直しが行われています。 そこでは、社会の多様化と日本語の変化に対応すべく、単に表記にとどまらない、公用文作成の在り方まで検討されており、素人にもわかる「公用文とそうでない文章の違い」が…

商標審査の直近の変化ーついに日本も審査厳格化?

ここ最近、商標関連の驚くべき困ったニュースが2つありました。 ①早期審査に変化あり ②類否判断に変化あり

部下を評価し育成する

若手に任せられる仕事の幅がずいぶんと広くなり、自分の仕事に余白ができました。 近頃は法務の仕事よりも、法務のメンバーをどう育てていくかに強い興味があります。

自部署のビジョンを考えてみた

そろそろ来期の計画を考える時期になってきました。 中間管理職の私にできることは、現有戦力で何をするか、ということ。予算は良くて現状維持、最悪カットが予定されている中、ヒトだけでどんな貢献が会社にできるのか。 経済産業省の指針(案)に沿って、…

暴排条項の英訳

先日、海外事業部が、ある海外企業と和文で契約するというので、いぶかしく思いながらも海外事業部が起案した和文契約書をレビューして返したら、案の定?「英訳もいるので英訳してほしい。」と言われました。 その契約書は、相手方の日本法人と当社がすでに…

契約書の弁護士レビューの適正対価は?

ある法律事務所が、契約書チェック・レビューのアウトソーシングとして、定額サービスを提供されているということを聞き、そのサービス内容を調べてみました。 割高感を覚えたのは、私が大阪で働いているからでしょうか…

3年後の法務の仕事は?

少し前になりますが、BUSINESS LAWYERSが会員向けに実施したアンケートの結果が公表されています。私、BUSINESS LAYWERSの愛読者です。 N=169のアンケートなので、日本企業の法務の姿を映していると評価するのは難しいかもしれませんが、大変興味深い内容で…

準拠法と紛争解決

クロスボーダー案件において、準拠法と紛争解決条項は、最後まで合意できないもののひとつです。一般条項だからスタンダードがあってもよさそうなものですし、多くの国がニューヨーク条約に加盟しているので、第三国仲裁がその最有力候補と思いますが、ビジ…

屋外でも建物?

先日、現場から「建物賃貸借契約書には、印紙はいらないと理解しているのだけど、それを取引相手にどう説明すればよいか?」という質問を受けました。 「印紙税法上の課税文書じゃないから」というのが正しく簡潔な回答ですが、そんなことはわかっているわけ…

ファンドへ出資するかどうかの判断方法

今の投資事業有限責任組合契約に関する法律(LPS法)が施行されて15年ほど経ちました(それ以前は中小企業等投資事業有限責任組合契約に関する法律)。 このLPSは、勤務先がLPとなるほど広く浸透しています。 ※今日の記事は、いつにも増して、私の少ない経験…

危機発生時の安否確認

先週、危機レベルの判断が難しいということを書きましたが、そんなのんきなことを言っている端から、台風が大きな被害を残していきました。大阪は、昨年台風で大きな被害を受けており、私も不安な一夜を過ごした記憶が甦りました。 こういった「危機管理」は…

危機ーどこから報告するか?

先日、グループ会社と「危機管理」に関する打ち合わせを行いました。 まずは体制固めからですが、すでに見えている課題として「何を危機とするか」という評価の問題が浮かんでいます。

ブレイクしたM&Aの秘密情報の始末

大量の内部情報をやりとりするM&A案件。ブレイクになったときの情報の後始末について考えます。

取締役会事務局を担当する方への裏技?

先日、取締役会事務局担当者向けのセミナーに参加してきました。 基礎編ということだったのですが、とても実務的なお話を伺えたので、実体験も踏まえながらご紹介します。

法務パーソンの目標設定(BUSINESS LAWYERSより)

直近のBUSINESS LAWYERSの記事に、「法務パーソンの目標設定」という連載もの(全5回)がありました。 過去にBUSINESS LAWYERSのアンケートで取り上げて欲しいテーマとして回答した記憶があり、私の企画案が通ったのではないか?と密かに思っています(そん…

受動喫煙問題と喫煙の自由

最近、「健康経営」というものが流行っていて、「健康経営優良法人」や「ホワイト500」といった認定を受けようとする企業が増えています。 認定を受けるには、一定の基準をクリアしないとなりませんが、そのひとつとして受動喫煙対策への取組みがあります。

自社の内部通報件数と不祥事案を分析してみた

前回の記事で、 経営陣のリスク感度を磨くために、まずは内部通報件数と不祥事案を分析してみようと思い、取り急ぎ今年上半期の事案をまとめてみました。

役員のリスク感度

先日、当社グループの役員向けにアンケートを実施しました。 主たる質問は、「最近、当社グループでリスクが増していると思うものはどれですか?」です。少し意外な回答結果で、法務・コンプライアンス部門としてはどう活かせばよいのか戸惑いを覚えています…