我が社はまだまだあらゆる申請書・報告書・契約書(!)でExcelが大活躍で、Wordが基本の私には慣れません。これ、Wordに転換していくべきでしょうか。
Excelで作られた内部通報受付票の更新作業をしていて、Wordに移行させるか悩んでいます。
Excelのいいところ
法律事務所で働いていた私にとって、社内書類であってもExcelでつくるなんて異文化すぎてたまげたのですが、会社員がExcelを愛用するには理由があって、多分こんなところじゃないかと思っています。
- 押印欄や記入欄などフォーマットが作りやすい
- ドロップダウンなどの設定が(少なくともWordより)簡単
- マクロや計算式を利用することで、情報入力シートに必要事項を入力すればボタンひとつで書式が完成する(まるで契約書の自動作成?)
- 結果、多種多様な書式が作れる
ひとことで言えば、「書式をつくるほうも使うほうもラクチン」。ならば、Wordなんか使わずにExcelを使えばいいじゃないかという話ですが・・・
Excelはいいのか?
私は「Excelで書類をつくらないで」と思っているし、多くの法務パーソンが同意してくれると信じています。Excel反対の理由は次のようなところ。
- 画面どおりに印刷されず、途中で文字がきれたりする
- 文言や条項を追加・削除すると全体のレイアウトが崩れる
- 修正履歴を残せない
- つけられるコメント量が事実上少ない(UIの問題)
それに、偏見かもしれないけど、Excelは計算式などを使うとフリーズしやすい気がします。Wordも強制終了はありますが。
Wordならいいのか?
- 画面で見るとおりに印刷できる
- 文字の分量に応じて全体が調整され文字が途中で切れたり、レイアウトが崩れたりしない
- 修正履歴がわかりやすくつけられる
- Excelよりコメントを多くつけても見やすさを保てる
- 目次や項番を自動でつけられる
などといった理由から、さらに私自身はWordのほうが慣れ親しんでいるからということもあり、あらゆる書面はExcelよりWordで作ったほうがよいのでは?と考える時期がありました。
今回も、内部通報受付票を一度Wordで作り直してみたのですが、Excel版<<Word版と言えるほどは、見た目・使いごこちともに改善されているとも思えません。
この書式では、
- 日付は日付フィールド
- 受付窓口・方法、属性、種別はドロップダウンから選択
- □はチェック式
にしたので、操作的にはExcelと大差ないはずですが、ある程度Wordに詳しくないと作れなさそうですし、何より見た目がパッとしません。
これを使って書面を作るのは窓口担当(=2名)だけなので、編集時の見た目なんてどうでもいいといえばそれまでですが。
社内書類はシステム化(ワークフロー化)しては?
それで最近思うのが、こういう社内書類はローコードのシステムを使ってワークフロー化すればいいのでは?ということです。ローコードのワークフローシステムが巷にたくさんあるというのに(そして当社も使う)。
通勤費の申請書も内部通報の受付票も、書く人によってバラバラすぎても困るし、そもそも誰かに読んでもらうために作る書類なのだから、作ったあとは自動的にその人に流れるようにするほうが手間がありません。
ローコードシステムを使えば、社員番号を入力すれば部署・氏名がルックアップされたり、必須項目の入力が漏れていたら申請できないようにしたりすることだってできる。
「そんなの当たり前じゃないか。さっさとやれよ」という話なのですが、ボトルネックはシステム部門。レガシーシステムに手を取られてDXに時間が割けないという外野からみていると典型的●●パターンです…