Legal X Design

大阪で働く法務パーソンのはなし

修正したときのファイル名の作法

最近、社外の方と書面のラリーを短期間で何度も繰り返すことがあり、相手に送るときのファイルの名称をどうしたものかと感じました。

おそらく何周もしている話なのですけど…

ファイル名が長すぎる

私が何に違和感を持ったかというと、同じファイルを複数当事者で繰り返しやりとりする際、ファイル名が次のように延々長くなってしまったことです。

スタート:「●●契約書」
→「●●契約書_XXX20221114」→「●●契約書_XXX20221114_YYY20221115」→「●●契約書_XXX20221114_YYY20221115_ZZZ20221116」→…
※XXX・YYY・ZZZというのは、自社・相手方・アドバイザーなどの編集者

私、結構この世界で働いているつもりなのですが、この習慣って昔からありましたっけ?

社内のやりとりとバージョン管理

自社ではどうしているかというと、ファーストドラフトを外部に発信するときは、「●●契約書」と文書名しか書かないことがほとんどです。時点が必要なものは、「●●契約書_XXX221114」と文書名の後に社名略称と日付(6桁)をつけることが多い。

Hubbleや文書管理システムなどの優れたツールはないので、契約書の確認依頼に返信するときは、「221114_法務返信_●●契約書」と回答日と法務からの返信である旨を冒頭に記載するようにしています。ファイル内には社内向けのコメントが多数含まれるので、そのまま相手方に返すことのないように、頭に「しるし」として。

法務の中では、案件ごとの作成されるフォルダの中に「221114 to XXX」「221115 from YYY」といった下位フォルダを作って、やりとりしたままのファイル名で保存します。つまり、バージョンは「やりとりした日」と「相手」を「フォルダ」で管理(これは早くやめたい…)。
M&Aの最終契約のように何十回とやりとりが発生するものは、特に最終盤だと1日に複数回飛び交ったりするので、フォルダ保存が億劫で「●●契約書_v●_編集者」とファイルだけ保存していくこともあります。

社外の方から受け取るファイル名のバリエーション

話を本題に戻して、社外の方とのやりとりで見かけるファイル名のお作法として、私は次のようなものを見てきました。

①受領したファイル名の後に「_編集者・日付」を足す

まずは、上記の「●●契約書_XXX221114」のように編集者と日付をつけるパターン。最近はこのタイプが一番多いように思います。ここに修正したときは、さらに「●●契約書_XXX20221114_YYY20221115」と編集者と日付を重ねることが多く、やりとりが続くとファイル名がどんどん長くなってきて、自社のサーバーに受け付けてもらえない(そのままのファイル名では保存できない)事態も出てきます*1

亜流として、

  • 「●●契約書_XXX」と編集者だけ加える
  • 「●●契約書_XXX rvsd」と「修正」したことを示す意味を添える
  • 2回目以降の修正では以前までの編集者を削除して「●●契約書_YYY20231115」と自分のを上書きする

といったパターンもあります。日付も4桁・6桁・8桁のパターンが見られます。

②自社の文書管理システムが自動で振るものをそのまま

文書管理システムを使っている場合、システムが自動で文書IDを振って、メールなどに添付すると「#XXXXXX_●●契約書」という名称になるものがあります。これがそのまま送られてくることもありますね。

私が昔働いていたところもこのタイプでしたが、最近はあまり見かけません。

③「●●契約書_v●」などと自社のバージョンを振る

これは私が顧問弁護士とやりとりするときに時々使う方法でもあるのですが、弁護士からドラフトをもらって修正したものにv2などとつけて返信したりします。

「v2」としておくと、気を遣って次の返信では「v3_●●」と書いてくださる弁護士もいらっしゃいますが、大抵は上記①のパターンで返ってきます。。

④受領したファイル名のまま

何にも手を加えず、そのまま同じファイル名で返ってくることもあります。

ベストプラクティスはどれ?

私の感覚では、多少の流儀の差はあれ、今は一番①が多い印象です。どのファイルに手を加えたかがわかるというメリットが大きいのでしょう。したがって、基本はこのお作法がいいように思うのですが、ファイル名がどんどん長くなるのが気に入らない。というか、うちのサーバーが受け付けてくれません…

何度もラリーが続いているファイルの場合は、どこかでクリーンにして仕切り直すので、その際にファイル名もリセット(?)することが多いでしょうかね。
ほかには、誰が触ったファイルに手を入れたかがわかればよいので、「●●契約書_XXX20221114_YYY20221115_ZZZ20221116」とするのではなく、直前の編集までの情報は削除し、「●●契約書_YYY20221115_ZZZ20221116」としてもよさそう。ただし、この方法はほとんど見たことがない…みなさんどうしていらっしゃるんですかね。。

*1:うちのサーバーが弱いんでしょうか…